人気ブログランキング | 話題のタグを見る

右向く×× 左向く××

右向く×× 左向く××_c0115638_14134062.jpg 日曜日(2月5日)の道新はなかなか興味深い構成になっていた。道民であれば、論説で指摘されるまでもなく、原発推進派の高橋北海道知事と脱原発を鮮明に打ち出している上田札幌市長の違いを感じ取っているだろうから。

 なにはともあれ我が家では、大地震に起因する災害(十勝沖、東北沖)が真冬に発生して、原子力施設に被害が発生したときに、対処できないよなーっと話し合っている。泊原発よりも青森県の下北半島に位置する大間原発東通原発の方が災害対応ができないんじゃないかな・・・とも思っています。弘前市よりも函館市からの救援の方が場合によっては、早いかもしれない。

 あとひと月ちょっとで東日本大震災発生から1年を迎えます。



 ところで、またもや論説をこっそり掲載してみました。
 ちみーちゃんがどうしてこんな表情をしちゃっているのか興味のある方は目を通してみてくださいまし。笑





北海道新聞 異聞風聞
編集委員大西隆雄 2012.2.5

 右向く知事 左向く市長

 岩見沢市の記録的な豪雪で、陸上自衛隊の災害派遣をめぐる市と道、国の連携のまずさがニュースになった。
 この事態を受け、高橋はるみ知事は緊急に開いた全道振興局長会議で「反省すべき点が多々あった」と後手に回った対応の非を認め、連携強化を指示した(本紙1月21日朝刊)。
 冒頭の豪雪の被害を引いたのは、もしこんな豪雪の日に、北電泊原発で福島第一原発並みの過酷事故(シビアアクシデント)が起きたらどうなるか。そんなことを想像したからだ。
 今月13日には泊原発の原子力防災訓練が予定される。道の音頭で例年秋に実施されるが、福島の事故で先送りされていた。3・11の教訓をどう生かすか。
 ◆ ◆
 福島では、国、県、市町村の情報伝達や意思疎通の乱れが住民避難の遅れと混乱につながり、「人災」が災害に輪をかけた。
 「想定外」はもう通用しない。
 泊の訓練は、事故対策拠点となるオフサイトセンター(後志管内共和町=泊原発から2キロ)が機能を失ったと想定、代替施設の後志総合振興局(同倶知安町=道24キロ)に移動する。
 だが福島では高い放射線量、停電、通信手段の途絶などで原発から約60キロ離れた県都福島市にある県庁まで撤退を強いられた。住民の避難も福島市を含め広範囲に及んだ。より広域の対応が必要なことをおしえている。
 ところが、泊の訓練には道都札幌市にお呼びが掛からない。地元自治体、北電、道警など約100もの関係機関が参加するというのに、札幌市は不参加。
 これだけではない。
 原子力防災の見直しに道が昨秋、後志管内市町村と設けた実務者会議にも札幌市はお呼びなし。上田文雄市長は「後志管内の市町村との協議の場に札幌市の参加を」と公式文書で高橋知事に参加要請(「原子力発電所に関する申し入れ書」昨年9月26日)したが、音沙汰なし。市が督促した挙げ句、2ヶ月たって届いた道の回答文は「要請があれば詳細な説明を行うなど、適宜対応してまいりたい。」
 要は、聞きたいことがあるなら、言ってくれば教えてあげるよ-。体のいい拒否回答であしらった形。道と札幌市の担当者に尋ねると、「会議の内容は事後連絡しています」「行政事務に支障はありません」と言いつつ、どこかぎこちない。互いに隔靴掻痒(かっかそうよう)の感は否めない。
 札幌除外の理由は、はっきりしている。福島の事故を受けて原発から半径30キロ圏に拡大される防災対策の重点地区に、泊から60~70キロ離れた同市は含まれていない-。しかし、行政の線引き通り事後や災害は起こるのか。
 福島では、東京都を含む原発から半径250キロ圏でも避難が必要になる、とした政府の「最悪シナリオ」まで明らかになった(本紙1月23日朝刊)。
 ◆ ◆
 もう一つの(恐らく本当の)理由も、はっきりしている。
 安全が最優先としつつ原発意地の高橋知事、「脱原発依存」を鮮明にする上田市長。原発へのトップの姿勢の違いが行政現場でのすれ違いの根底にある。
 上田市長は1月、横浜で開かれた「脱原発世界会議」にも連帯のメッセージを送り、会議のオープニングで披露された。
 仮にそんな市長が発言権を強め、北電との安全協定拡大に及べば、泊の再稼働やプルサーマル計画導入は不可能-。漏れ伝わる思惑は、道民の生命・安全を守る立場とは相いれない。
 人口192万人の札幌市には医療、救援、情報通信など災害支援の機能が集中する。万一のときには避難者も殺到するだろう。拠点都市との連携を欠いた防災計画は絵空事だ。
 ともに3期目。仕上げの任期の両トップにいまさら対話を得のは気が引ける。それでも知事と市長が互いにあらぬ方を向いていては道民、市民が困る。
by umezuke | 2012-02-07 15:20 | 社会 | Comments(0)

北の大地での素朴なくらし


by umezuke
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31